筋肉を増やしたい?男らしくなりたい?スリムになりたい?若さを保ちたい?
テストステロンを増やしたいと考える理由は様々ですが、テストステロンを増やすメリットは男性も女性も、若者からご老人まで平等にあります。
今回は研究によって証明されたテストステロンをナチュラルに体内で分泌させる手段を、8つ取り上げて詳しく解説していきたいと思います。
1.運動・筋トレをしよう
運動・筋トレはテストステロンを増やす方法としては一番有名ですね。運動することで、生活習慣病等の病気の予防にもなりますが、テストステロンの値も増やしてくれるのです。
運動・トレーニングを定期的に行っている人の方が、より高いテストステロン値である事が、非常に規模の大きいレビュースタディによって証明されています[1]。高齢者の方でも運動によるテストステロン値の増加は勿論みられています[2]。
また、肥満の男性を対象にした研究では、カロリーを制限した食事を摂るよりも、身体を動かした方がテストステロン値が高まる事を示しているようです。
テストステロンを増やすには筋トレがベスト
筋力トレーニングのような高負荷をかけるトレーニングは、短期的・長期的どちらの面においても、テストステロンを増やすには一番良い方法であるようです。
ある研究では、1週間のトレーニングを続けた場合のテストステロン値と6週間、7週間後のテストステロン値を比較したところ、男女両方で6週間と7週間後の方が高いという結果が出ています[3]。
また、低負荷での運動(ランニング、サイクリングマシーン等)と比較しても、高負荷で、大きい筋肉群を鍛えた方がテストステロンの値の上昇は高くなります[4]。
実際にボディビルダーの方たちを見ると、筋肉の発達がすごいですよね。あの大きな筋肉ができる一つの原因は、日々過酷な筋力トレーニングをこなしてテストステロン値を高く保っているためでもあります。
筋トレがベスト、と書きましたが、どのような運動の形であれある程度のテストステロンの上昇が見られるため、必ずしも筋力トレーニングを行わなければ恩恵が受けられないというわけではありません。
カフェインやクレアチンをトレーニングと一緒にサプリメントの形で摂取する事で、更にテストステロン値を上昇させることが研究でも示されています。どちらもトレーニングのパフォーマンスを上げる事で有名な成分ですが、パフォーマンスの向上がテストステロンの上昇に関わっているのだと考えられます。
どのような運動でもテストステロンの値を上昇させる効果がある。筋トレ等の高負荷トレーニングがベストである!
2.タンパク質、脂質、炭水化物をバランスよく摂ろう
テストステロンの値は、他のホルモンと同じように何を食べるかによっても変わってきます。
そのため、摂取カロリーと食事内容に関しては、特に気を配る必要があります。例えば長期的なダイエットや過食は、テストステロンの値を下げる働きがある事が複数の研究で判明しています。
十分な量のタンパク質の摂取は、健康の維持と脂肪燃焼に役立ち、同時にテストステロン値の上昇にもつながります。
炭水化物も同様に、トレーニング中にテストステロン値を最適化するのを助ける役割を持っています。
更には、十分な量の良質な脂質を摂る事でテストステロン値と健康に影響を与える事が多くの研究で証明されています。
これらの事から、PFC(タンパク質・脂質・炭水化物)バランスの良い食事を普段から心がけるようにした方が良い、という事になります。そうすることで、ホルモンのレベルは高く保たれ、長期的な体の健康にも繋がるのです。
長期間過剰に食べたりカロリーを制限しすぎないようにし、PFC バランスをコントロールする
3.ストレスとコルチゾールをコントロールしよう
多くの研究が、長期間のストレスはコルチゾールと呼ばれるホルモンの上昇を助長するため、危険であると判断しています。実際にコルチゾールは筋肉の分解にも関与しており、テストステロンの下降にダイレクトに繋がっています。
簡単にコルチゾールとテストステロンの関係をわかりやすく表すと、シーソーです。一方が上がると、一方が下がる、という事ですね。
ストレスとコルチゾールは、食べ過ぎを助長したり、体重増加に関与したり、内臓脂肪を増加させたりします。その上、テストステロン値にも悪影響を及ぼすため、何一つ良い事がありません。
生活の中で何かとストレスを感じる事は多いかもしれませんが、長時間体を強いストレス下に置かないように頑張りましょう。
バランスの取れた健康な食事と、定期的な運動、良質な睡眠、笑顔、そして均整な生活習慣などは、全てストレスを減らし、テストステロンを増やす要因となります。
ストレスが溜まりすぎると、健康にもテストステロンの値にも悪い!
4.太陽光を浴びるかビタミンDを摂ろう
ビタミンDは最近注目されるようになった人気のビタミンの一つですね。ビタミンDには脂肪燃焼や心臓病の予防・骨の代謝などの健康上のメリットが多く報告されており、テストステロンブースターとしての可能性も示唆されています。
ビタミンDは日光を浴びる事で生成されますが、現代人は太陽光を浴びない事が多くなっており、アメリカの人口の約半数がビタミンDが欠乏している状態にあるようです。
一年を通して行われた、ビタミンDのサプリメンテーションにおける研究では、一日にビタミンD3(ビタミンDの一種)を3000IU摂取した参加者は、テストステロン値が25%上昇したとの結果が出ています[5]。
高齢者においては、ビタミンDとカルシウムの組み合わせがテストステロンのレベルを上昇させるという結果も出ています。
ビタミンDのアドバンテージを活用するためには、定期的な日光浴、もしくは一日に3000IU程度のビタミンD3サプリメントを摂取する事をおススメします。
より詳しいビタミンDの説明は、こちらの記事でしているので良ければ参考にしてください。
ビタミンD3のサプリメントはテストステロンを上昇させる可能性があり、高齢者には特に効果的である
5.ビタミン・ミネラルサプリメントを摂ろう
マルチビタミンに関しては非常に議論が多いところですが、少なくとも特定のビタミン・ミネラルは効果的です。
ある研究では、亜鉛とビタミンBのサプリメントの摂取は、精液の質を74%上昇させたとの結果が出ています。また、亜鉛はアスリートにおいてはテストステロンを上昇させ、亜鉛が欠乏している人にも同様の効果を発揮したようです[6]。
他の研究では、ビタミンAとビタミンC、ビタミンEが性ホルモンとテストステロンの値に対して働きがあるとされていますが、まだ研究が必要な段階にあります。
ビタミンとミネラルの中でテストステロンを増やす働きが強いものとしては、ビタミンDと亜鉛がベストという事になるでしょう。
ビタミンDと亜鉛は一番テストステロンを増やせる期待ができるが、他の栄養素に関しては更なる研究が必要である。
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6.十分な、質の高い睡眠を取ろう
先ほどコルチゾールの話をしたときに例として挙げましたが、良質な睡眠を取る事は食事や運動と同じくらい、大事な事です。睡眠はテストステロン値に影響を与える事で知られているからですね。
人によって理想的な睡眠時間は分かれますが、ある研究では5時間しか睡眠していない人はテストステロン値の15%の下降が視られたようです。
反面、別の研究では、睡眠時間を一時間増やすごとに平均で15%のテストステロンの上昇が計測されています。
中には少ない睡眠時間で大丈夫だよ、という人もいるかもしれませんが、一日7~10時間の睡眠が健康とテストステロン値にはベストな時間だとされています。僕も4時間睡眠の事がざらなので、もう少し睡眠を取るようにした方が良いですね…
十分で良質な睡眠をしっかりとり、テストステロン値を安定させよう
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7.天然テストステロンブースターを摂取しよう
科学研究では、ほんの一握りの天然テストステロンブースターしか支持されていません。
アシュワガンダと呼ばれるハーブはその一つです。
ある研究では、生殖能力のない成人男性におけるアシュワガンダの効能を試し、結果として17%のテストステロンの上昇と、167%の精子数の増加が見られています。
健康的な成人男性の場合では、アシュワガンダは15%の上昇を見せるようです。別の研究では、アシュワガンダはコルチゾールのレベルを25%下げ、テストステロン値の向上に貢献したことも伝えられています。
ショウガエキスは多くのメリットをもたらすことで知られていますが、テストステロンの値にも貢献するようです。
ショウガエキスについては、殆どの研究が動物を対象にしているのですが、ある研究では生殖力のない男性のテストステロン値を17%上昇させ、他の性ホルモンに向上が視られたという結果が得られています。
他に海外でたまに耳にするものの中には、Horny Goat WeedやMucuna pruriens, shilajit,そしてtongkat ali等がありますが、日本ではマイナーで手に入りにくいものばかりです。また、多くの研究がマウスや生殖能力のない男性を対象に行われているため、これらの成分が入ったサプリメントを摂取する事がテストステロン値の上昇につながるかどうかは、まだ定かではありません。
アシュワガンダやショウガエキス等のハーブのサプリメントはテストステロンの上昇に繋がる可能性がある
8.健康的な生活を送って、エストロゲンを対処しよう
他にもいくつかホルモンレベルに影響する要因が、生活の中にあります。
健康的な性生活を送る事は、性ホルモンとテストステロンのレベルを均整に保つことと密接なつながりがあります。
エストロゲン様化学物質も、ホルモンレベルに影響することがあるため、BPA(ビスフェノールA)や他のプラスチックに見られる化学物質は避けるように努めましょう。
また、過剰なアルコールの摂取も同様にテストステロンを下げる働きがあるため、飲みすぎには注意が必要です。
それに対して、笑顔や幸せ、成功といったポジティブな感情はテストステロン値を上昇させることに繋がります。日常生活を笑って過ごしましょう。
アルコールやエストロゲンを避け、幸せを感じる事でテストステロンは上昇する!
テストステロン値は誰にでも重要
ボディメイクが目的の若い人だけではなく、25~30歳から下がり始める中年以降の方々も、下がり続けていくテストステロンの値を気にするべきなのです。健康面を考えても、テストステロンと肥満や疾患は多くの研究で結び付けられています。
ですから、今回挙げたようなテストステロン値を改善する方法を摂る事は、人生これからを健康的に過ごすうえでも重要な事であるのです。
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