この記事のまとめ
卵・ベーコン・トースト・コーヒーだけの食事でも、正しい量と種類を選べばテストステロンレベルの向上、トレーニングパフォーマンス向上や筋肉増量、脂肪燃焼を促すことができる。
シンプルで安い朝食でテストステロンは増える
筋肉を増やすために、強くなるために、もしくは健康でいるためにテストステロンを増やすためにはどんな朝食を食べれば良いのでしょうか?
低脂質の豚肉や馬肉、うずらの卵、、緑茶など多くの健康的な食品が上がると思いますが、朝食としては少し特殊で、高いですよね。
実は特別なものを摂らなくても、「ベーコと卵にトースト、コーヒー」というシンプルな食事は、テストステロンの向上にも、体づくりにも、そして健康にも良い素晴らしい食事となり得るのです。何故そうなるのか、一つ一つの食品の効能を紹介しましょう。
そもそもテストステロンってなに?という方は、こちらの記事でテストステロンの基本的な情報を紹介しています。
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ベーコンエッグ、パンとコーヒー
卵
卵はタンパク質が沢山入っています。タンパク質はテストステロンを増やす重要な要素の一つです。1個につき平均で6gで、食品の中でなら、動物性タンパク質のコストパフォーマンスはトップレベルです(200円/1パック10個入り、1個20円ほど)。
卵は栄養価が豊富な事でも有名ですね。ビタミンC以外の栄養素を全て補えることから、「完全食品」と呼ばれることもあります。特にビタミンD、ビタミンB12、セレン、リボフラビン等のビタミン・ミネラルを多く含んでいるほか、非常に多くのロイシンを含んでいます。必須アミノ酸で、BCAAの一角を担っているロイシンですが、タンパク合成で重要な働きをします。
更に、卵はコレステロールも含んでいます。コレステロールは悪者にされがちですが、テストステロン生成の前駆体となるため、トレーニーには非常に重要な栄養素です。
より詳しい卵の栄養や効能に関しては、こちらの記事で説明しているので、参考にしてください。
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ベーコン
ベーコンと言えば油ぎったアメリカンな不健康な食事の代表と思われていますが、実は非常に健康的な食品の一つです。勿論タンパク質の源でもありますが、脂質も良質の油を含んでいます。
オリーブオイルは体に良い事で有名ですが、50%近くのベーコンの油は、オリーブオイルに含まれるオレイン酸なのです。残りの50%はステアリン酸と呼ばれる飽和脂肪酸ですが、殆どのステアリン酸は体内でオレイン酸に変換されるため、結果的にはオレイン酸を摂取するのと変わりがありません。
加えて、ベーコンと卵にはアラキドン酸が比較的多く含まれており、精巣でのテストステロンの生成に関係しています。また、最近海外を中心に知られてきている、筋トレへ効果的なホルモンであるエリスロポエチンの生成を促進させる効果もあります。
パン(トースト)
全てのトーストが良いわけでもなく、ライ麦やオーツ麦などの他の穀物を混ぜた発酵パンを食べる事が薦められます(黒パンやオートブラン等)。発酵の過程で乳酸菌がパンの栄養価を高めてくれます。また、発酵の過程においてグルテンの分解も行われるため、腸内の健康にも良くなります。
更に、発酵のプロセスを通してパンの分子構造が変わり、グリセミック指数が下がり糖代謝を改善するようになるのです。
トーストに少々のバターをのせても良いでしょう。良いバターなら不飽和脂肪酸のリノール酸を多く含んでいます。脂肪燃焼と筋肥大が期待できます。
コーヒーor緑茶
コーヒーには言わずもがな、カフェインが含まれており、これまで複数の研究でカフェインに脂肪燃焼効果が見られている事が判明しています。脳を刺激して覚醒効果もあり、トレーニングのパフォーマンスも改善することが認められています。
緑茶も同じようにカフェインを含んでおり、同じような効果期待できるため、好みによって変えても良いでしょう。
カフェインに関してはこちらの記事でより詳しく解説していますので、参考にしてください。
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「普通の朝食」を食べる時の注意点・アドバイス
ベーコンエッグトーストにコーヒーといった簡単でプレーンな食事でも、テストステロンを増やし、筋肉と身体のコンディションを整えるには良い事が分かったでしょうか。ここで、普通の朝食を食べる際のの注意点とアドバイスを書いておきます。
- 卵は4~5個食べる(タンパク質平均6g/個×4=24g程度)
- ベーコンは2~3枚摂る(タンパク質平均3g×3=9g程度)
- ライ麦パンや全粒粉パン等のパンを選んでトーストをする(加熱することで細菌の効果を高める)
- コーヒーor緑茶とともにフィッシュオイルなどのオメガ3サプリメントを摂取すると脂肪燃焼効果の向上と不飽和脂肪酸のバランシングが望める
- 体重を落としたい人や痩せたい人は、カロリーに気を付けながら、バターを減らす、卵の黄身を減らす、ベーコンを満遍無く焼いて油を落とす、等の工夫をして対応する
増量中のトレーニー、太りたい方、強度のトレーニングを行うアスリート、健康志向の方、そして何よりもテストステロンを分泌させたい方は、非常に手軽で家計にも優しいこのような朝食メニューを参考にしても良いでしょう。
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参考文献
- Grobas, S., et al. (2001). Influence of Source and Percentage of Fat Added to Diet on Performance and Fatty Acid Composition of Egg Yolks of Two Strains of Laying Hens. Poultry Science. 80(8), 1171-1179.
- Luoma, T C. (2019). The Testosterone-Boosting Breakfast: Is the standard American breakfast good for lifters who want to stay healthy? Yes, if you make it like this.
- Gobbetti, M. (1998). The sourdough microflora: Interactions of lactic acid bacteria and yeasts. Trends in Food Science & Technology. 9(7), 267-274.