ビタミンD・オメガ3試験(VITAL)と呼ばれる最新・最大規模で行なわれた、ビタミンDとオメガ3のがんや心臓病に対する予防効果に関する調査によって、これまで収集されてきたメタ分析結果との照合を経て、ビタミンDとオメガ3脂肪酸の有益性が明らかにされました。

ビタミンDとオメガ3脂肪酸はがん死亡と心臓発作のリスクを下げる見込み

心臓

北アメリカ更年期協会(NAMS)の年次学会によって公表された今回のVITALと呼ばれる臨床研究では、26000人近くの国中の男女が参加をし、5年以上に及ぶ研究・治療期間が実施されました。

実験結果としていくつか有益な情報が発見されました。

そのうちの1つとして、オメガ3脂肪酸は、心臓病に対する影響は少ないものの、心臓発作に対するリスク軽減効果がある事が明らかになっています。

このオメガ3による最も有益な治療効果を享受したのは、1週間に1.5匹以下しか魚を食べない群であり、それ以上の頻度で魚うぃ摂取する被験者にはあまり効果が見られなかったようです。また、アフリカ系アメリカ人にも非常に大きな効果が現れた事が示されています。

同様に、ビタミンDの心臓病やがんの発病に対する効果は見られませんでしたが、試験を最低2年間過ごした被験者は、がんによる死亡リスクの統計的低下が見られました。

オメガ3脂肪酸の心臓発作のリスク低下と、ビタミンDのがん死亡に対するリスク減少の効果は、両者ともメタアナリシスによって効果が確認されています。

これからの研究によって、ビタミンD・オメガ3のサプリメント摂取による総体的な効果が最も高い層・グループを特定し、より効率的で多岐にわたる疾患予防効果を提供される事が必要とされています。