ヴァンダービルト大学医療センターによる研究では、食物繊維とヨーグルトが多い食事は肺がんのリスクの低下に関連している事が示唆されています。
食物繊維とヨーグルトが多い食事は肺がんのリスクを下げる
食物繊維とヨーグルトを多く含む食事はこれまでにも研究がなされており、心疾患や胃腸がんのリスク低下に貢献する事が既に明らかにされており、今回の研究はアメリカ、ヨーロッパ、アジアの国々の成人140万人のデータを扱った研究の解析を行う事で、肺がんからの保護効果も同様にある事が発見されました。
研究の参加者は、食物繊維とヨーグルトの摂取量に応じて5つのグループに分類され、ヨーグルトと食物繊維を一番多く摂取していたグループは、全くヨーグルトを食べず、食物繊維を最も少ない量しか摂取していないグループと比較して、肺がんのリスクが33%低い事が判明しました。
研究結果は、食物繊維とヨーグルトの摂取を推奨しているアメリカの2015-2020年の食事指針を支持する力強い証拠になる事が主張されています。
がんのリスクの低下に見られる健康効果が食物繊維とヨーグルトを多く含む食事と関連しているのは、
- プリバイオティック(腸内の有益な微生物の成長を促進する非消化性の食物、食物繊維の一種)
- プロバイオティック(発酵食品に含まれる生体バクテリア、ヨーグルトに含まれれる乳酸菌などを指す)
の特性によるものだと考えられており、独立、もしくは共同して腸内の微生物環境を調整して有益な方向に導いているのだと推論されています。
参考文献
- Yang, J. J., et al. (2019). Association of Dietary Fiber and Yogurt Consumption With Lung Cancer Risk. JAMA Oncology. DOI: 10.1001/jamaoncol.2019.4107