ニュージーランドのオタゴ大学による研究では、食べ物の量を推測する事はできても、カロリーの密度を推測する事は、全ての人々に可能なことでは無いと指摘しています。
食べ物のカロリーを推測するのは難しい
私たちは1日に数回、何時、どの位の量食事をするのかを考える時間がありますが、どの食べ物にどの程度のカロリーが入っているのかを判断する事は簡単では無い事が今回の研究で示されました。
カロリー密度の誤認によって、過食の原因になり、結果的に体重増加につながる危険性があります。
特に現在の食物環境では、食べ物は手に入りやすくなり、味と同時にカロリー密度も高くなっている為、カロリーを推測する能力はの重要性が増してきているようです。
研究では、70人の参加者に食事の量とカロリーを判断・推測させた結果、食事の量を推測する事に長けていても、カロリー密度に関しては上手く推測する事ができない事が分かりました。
カロリーが高い食べ物と低い食べ物は判断ができても、例えばカロリーの高い食べ物が少量で出された時には、その食べ物が「不健康である」と認識できず、本能的な判断をする傾向にある人々がいるようです。
既存の健康指針は、食事の量に焦点を当てている物が多い為、カロリー基準のガイドラインを示すとともに、より明確なカロリー表示を食品に課すよう、研究論文は指摘しています。
参考文献
Peng, Mei., et al. (2019). Mixed messages: Assessing interactions between portion-size and energy-density perceptions in different weight and sex groups. Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2019.104462