こんにちは、健康オタクのプララです。

皆さんいもは食べますよね。じゃがいも、さつまいも、やまいも、ながいもなど、いもと言ってもたくさんの種類があり、栄養にもそれぞれ違った特徴があります。

今回は主要な4種類のいも類の栄養と効用を紹介していきます。

炭水化物だけじゃないじゃがいもの栄養

じゃがいもは代表的ないも類です。

じゃがいもは最も世界で普及しているイモでもあり、日本でも北海道で多く生産されています。主要成分は、多くのイモ類に共通することですが、炭水化物(でんぷん)です。

1個(約150g)当たりに35g前後の炭水化物が含まれており、他の成分ではビタミンB1、Cが多く含まれています。また、じゃがいもに含まれているビタミンは繊維に守らていて、加熱しても壊れにくいという特徴があります。

グリセミック指数は、品種によって多少の差はありますが、おおよそ80~90で、かなり高いです[1]。

しかし、いも類の組成としては80%ほどが水分であり、満腹感が得られやすい事が特筆されます。更に食物繊維の働きによって急激な血糖値の上昇を抑える働きがあるため、グリセミック指数にこだわらずに、摂取するメリットを考えた方が良いでしょう。

ビタミンCに関して触れましたが、ビタミンCの影響を解説したこちらの記事でより詳しく解説しているため、参考にどうぞ。

さつまいもの栄養

さつまいもは非常に甘味も強く、お菓子感覚で食べる事ができます。

さつまいももじゃがいもと共通して炭水化物量が多いですが、他のいも類と比べて食物繊維量が多いのが特徴です。また、甘藷(かんしょ)とも呼ばれるように、いも類の中では一番甘みを持っています。

甘みの原因は、その糖類(特にショ糖)の含有量にあります。例えばじゃがいもの糖質の構成とさつまいもの構成を比べると、

でんぷん:約30g 糖類:約2g (中サイズ173gの場合)

でんぷん:約8g 糖類:約7g (中サイズ113gの場合)

となり[2]、比率で言うと、じゃがいも15:1に対しさつまいも8:7、割合ではさつまいもの方が13倍もの糖類を含んでいる計算になります。どうりで甘いわけですね。

更に、アミラーゼを多く含んでいるので、30℃~60℃までゆっくりと加熱を施すとさつまいもに多く含まれるでんぷんの糖化が進み、甘さが増します。

しかし、さつまいもは加熱するとグリセミック指数が上がる事が研究結果で示されています。生のさつまいもが30程度の指数であるのに対し、長時間加熱されたさつまいもは60以上まで上がっていたという報告があります[3]。

じゃがいもと同じく、食物繊維と水分の多さで血糖値の上昇は抑えられますが、じゃがいもと違い糖類が多いため、体に吸収されやすい事を踏まえたうえで、食べる量はしっかり考えた方が良いと思われます。

さといもの栄養

里のイモで、サトイモ。粘着質な触感という特徴を持っています。

さといもの主成分は糖質で、大部分がでんぷんから構成されています。さといもを切ると少しぬめりがあるのがわかると思いますが、それはさといもの「ガラクタン」と呼ばれる糖類が影響しているためです。ガラクタンはガラクトースと呼ばれる単糖類が複数繋がってできた多糖類です。

他のいも類同様食物繊維、ビタミンC、B1が多いですが、炭水化物の含有量はさつまいも、じゃがいもと比べると低いため、グリセミック指数は50前後とあまり高くありません。でんぷんが主成分であるため、ダイエットには良い炭水化物です。

調理が面倒なのが難点かもしれません…。

やまいもの栄養

やまいもはあまりイメージがわかないかもしれませんが、細長い種類が有名ですね。

やまいもは「やまのいも類」の総称であるため、ながいもやじねんじょなども、総称としてはやまいもと呼ばれます。さつまいもと同様、アミラーゼを多く含んでいるため、主成分のでんぷんを分解・吸収しやすいのが特徴です。

種類ごとでの違いは多少ありますが、基本的に食物繊維を程よく含む良質なでんぷん質の食材です。グリセミック指数は35~55と幅が広いですが、食べ過ぎなければ特に問題はありません。少し腸の調子が良くなりすぎるぐらいです。

まとめ

今回はいも類の栄養・効用についてまとめましたが、理解していただけたでしょうか。要点をまとめると…

  1. いも類全般がビタミンC・B1、糖質、食物繊維を多く含む
  2. じゃがいもはGI値は高いが、食べ過ぎなけばでんぷんの良い供給源になる
  3. さつまいもはでんぷんより糖類が多い分、甘い(注意必要)
  4. さといも、やまいも類はGI値が低く、ダイエットに適している

いも類といえば炭水化物、炭水化物と言えばふとる、という風にすぐに結び付けず、ある程度その食物に関する栄養の情報を得てから食べるべき炭水化物を見極めていけくことができればよいと思います。

では、また。

参考文献

1.GI Testing&Research. University of Sydney. Retrieved   from http://www.glycemicindex.com/

2. Sweet vs. regular potatoes. Scott-Dixon and Brian St. Pierre. Retrieved from https://www.precisionnutrition.com/regular-vs-sweet-potatoes

3. Allan, C Jonathan., et al. (2012). Glycemic Index of Sweet Potato as Affected by Cooking Methods. The Open Nutrition Journal. 1(11). Retrieved from https://fbns.ncsu.edu/USDAARS/Acrobatpubs/S114-150/S141.pdf