マサチューセッツ総合病院(MGH)のタバコ研究処置センターによって行われた大規模な研究で、電子タバコの利用は紙巻きたばこ(加熱式タバコ)をやめるのに効果的であることが証明されました。

日常的な電子タバコの使用は紙巻きたばこをやめるのに効果的である

電子タバコの有用性

研究では、アメリカの8000人超の喫煙者を対象に、三年間での個人の喫煙習慣の変化の調査を実施することで電子タバコの有用性を確かめました。

調する際、電子タバコを日常的・非日常的に使用している喫煙者と、紙巻きたばこだけを吸っている喫煙者を比較し、どれほどの間、どの位の喫煙者が喫煙をやめ、継続して吸わない状態を保つ事ができるかを調べました。

その結果、電子タバコを使わない喫煙者に比べて、毎日電子タバコを使用している喫煙者は、一年以内に紙巻きたばこをやめる傾向にあり、少なくとも一年以上は吸わない状態を継続していました。

また、電子タバコを使用していた喫煙者は、紙巻きたばこの喫煙を再度始める割合が低かったという結果も出ています。

研究の最初の段階では、3.6%の喫煙者が日常的に電子タバコを使っており、18%が非日常的電子タバコ喫煙者、そして78%が紙巻きたばこのみの喫煙者でした。

二年後と三年後のデータ収集によると、紙巻きたばこを継続してやめる事が出来ていた喫煙者の割合は、

日常的電子タバコ喫煙者:11% 電子タバコ非喫煙者:6%

となり、電子タバコを日常的に使用している喫煙者の方が高い割合を示しました。

非日常的電子タバコ喫煙者も、日常的電子タバコ喫煙者に対しては低い値を示したことから、日常的に電子タバコを使用する事で紙巻きたばこからの離脱をより効果的に行う事がこの研究で示唆されています。

喫煙者と電子タバコの利用

研究センターの監督者のNancy Rigotti博士は、喫煙をやめようと考えている人は電子タバコを使い始めるよりもまず、アメリカ食品医療品局によって承認されている治療法を試すことを勧めています。

それでも、既存の方法で喫煙をやめる事ができない人にとっては、電子タバコは非常に有用である可能性があります。

電子タバコはニコチンを含んでいますが、タバコの葉を燃やすわけではありません。紙巻きたばこに関係する多くの健康被害はタバコの葉に由来しているため、電子タバコは害が少ないとされています。

しかし、電子タバコは急激に人気になってきており、どのようにして使用すれば最も安全で効果的かを、これからの研究で明確にしていかなければいけない事を研究チームは言及しています。

研究が行われたアメリカでは喫煙者の数自体は減少傾向にありますが、アメリカ疫病予防管理センター(CDC)の報告によると、3400万人のアメリカ人が喫煙を行っているようです。更に、喫煙による死者は、アメリカだけで年間48万人で、そのうち副流煙による死亡被害は41000人に上ります。

参考文献

  • Kalkhoran, Sara., et al. (2019). Electronic Cigarette Use and Cigarette Abstinence Over Two Years among U.S. Smokers in the Population Assessment of Tobacco and Health Study. Nicotine & Tobacco Research. DOI: 10.1093/ntr/ntz114