Murdoch Children’s Research InstituteによってJournal of Obesityで公表された最新の研究によると、子供に多くの量・多くの種類のおやつ(間食)を提供する事で、子供がより多く食べ事に繋がっている事が判明しました。
おやつの量と種類の多さは子供の食に関係している
今回行われた研究は、11歳から12歳の子供1800人とその親を対象に、15分間の間食休憩でおやつを食べさせました。
子供と親には、クラッカーやチーズ、グラノーラバー、ビスケット、チョコレート等の菓子類を入れた箱をグループごとに変えて提供し、それぞれのグループがどれだけ箱の中身を残したかを記録しました。
結果として、多くのおやつを与えられた子供ほど多くのカロリーを消費し、沢山のおやつを食べていたことが判明しました。
逆に子供の親は、「観察されている」という意識があった事から、あまり菓子類の量や種類の影響を受けていないという結果が出ました。
この研究では、おやつが入っている「容器のサイズ」は、子供がどれだけおやつを食べるかには影響しない事を示しています。
研究が行われたオーストラリアでは、およそ5人に1人(20%)の子供が肥満、もしくは肥満体重である事がわかっており、第Ⅱ型糖尿病や肝臓障害などを引き起こしています。
その原因の一つとして、オーストラリアの人間は一日の摂取カロリーの30~40%を間食から摂取している事が挙げられます。
この研究のリーダーであるKerr博士は、今回の研究結果が、子供に与える間食の種類と量について親や学校に教育をもっと受けさせるきっかけとなれば良いと話しています。
参考文献
- Kerr, AJ., et al. (2019). Child and adult snack food intake in response to manipulated pre-packaged snack item quantity/variety and snack box size: a population-based randomized trial. International Journal of Obesity.