コネチカット大学によって行われた最新の研究では、社会的な肥満の烙印(Weight Stigma、体重不名誉とも)によって、男性の健康が損なわれる事が示唆されています。
男性の体重不名誉は健康被害に関係
体重を不名誉に感じる事は、肥満の人々の肉体的・精神的な健康被害と関係しているおり、今回の研究では、肥満男性の40%が体重不名誉を感じている事が判明しています。
しかし、これまでの研究では女性に焦点があてられたものが多く、男性の肥満が及ぼす精神的な健康への悪影響は見落とされがちでした。
その理由として、ダイエットの会話や外見・食事の話をするのは女性であると推測される事が挙げられます。男性への研究が度外視される反面、性別に関係なく体重不名誉やネガティブな偏見の内在が見られるようです。
今回の研究では、全国的な調査による1249人の男性と、オンラインの504人の男性のデータ収集によって、体重などの不名誉に関係する体験と、どのようにその体験を捉えているか(自己嫌悪感など)、また心理的状態やに日常生活等について回答を得る事で行われました。
- 体験的・内面的体重不名誉の両方で、より多くのうつ症状やダイエット行動に関蓮していた。
- 体重不名誉を経験している男性は、より多くの食事を摂る傾向にあった。
- 内面的に体重不名誉を感じている男性は、自己健康評価が低い傾向にあった。
これらの研究結果は、これからの研究における男性へのより高い注意だけでなく、医療従事者の男性に対する健康状態への関心も高まる必要がある事を示しています。
特に、医療関係者は男性に質問をする事で、うつ病や食事に関する欠陥などを持つ患者を特定するこが求められています。
参考文献
- Himmelstein, SM., et al. (2019). Overlooked and Understudied: Health Consequences of Weight Stigma in Men. Obesity. DOI: 10.1002/oby.22599