国際がん研究機関(IARC)によって行われたヨーロッパでの大規模な研究では、一日2杯以上の砂糖・甘味料が添加されたソフトドリンクを飲んでいた参加者は、1か月に一杯以下しか飲んでいない参加者に比べて、高い死亡率を示しました。

砂糖・甘味料入りソフトドリンクの摂取は死亡率に関係

ソフトドリンク・コカコーラ

IARCの研究者は、砂糖、もしくは甘味料が添加されたソフトドリンクの消費の合計と、後続する原因特定的な死亡率の合計との関係性について調査をしました。

ヨーロッパがん栄養予想調査(European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition、EPIC)のコホートの中の45万人以上のデータが研究内で用いられ、平均で16年以上の追跡調査が行われました。

調査の結果、一日2杯以上の砂糖・甘味料が添加されたソフトドリンクを飲んでいた参加者は、1か月に一杯以下しか飲んでいない参加者に比べて、全ての原因による死亡率においてより高い値を示している事が判明しました。

更に、一日に2杯以上のソフトドリンクの消費は、循環系疾患(心筋梗塞、不整脈、動脈硬化等)と消化系疾患(コロン病、セリアック病、下痢等)に関係している事が示唆されています。

※国際がん研究機関(The international Agency for Research on Cancer、IARC)…国際保健機関の一部であり、人間のがんの原因と発がん現象のメカニズムについての研究を主に行っており、がんコントロールの化学的戦略の発見に貢献しています。

参考文献

  • Mullee, Amy., et al. (2019). Association Between Soft Drink Consumption and Mortality in 10 European Countries. JAMA Internal Medicine. DOI: 10.1001/jamainternmed.2019.2478