American College of Cardiologyによって公表された研究によると、一日に5時間以上スマートフォンを使っていた大学の学生は、肥満のリスクが43%高まり、心臓病に繋がる生活習慣との結びつきも強い事が判明しています。
5時間以上のスマートフォンの使用は肥満と心臓病の原因
スマートフォンは、現代では生活の一部として、特に若者の間では、欠かせないものとなっています。確かに、スマートフォンは利便性、携帯性、多面性、情報・エンターテインメント多様性など多くの側面で高いパフォーマンスを発揮します。
その反面、スマートフォンの利用率の増加に伴って、身体活動(運動)を行う時間は減少しています。
スマートフォンを使用しすぎると、座っている時間が長くなったり、運動時間が短くなることで、早期の死亡や糖尿病や心臓病、がん、骨関節炎、筋骨格異常など多くの疾患の原因になる恐れがあります。
今回、コロンビアのSimón Bolívar Universityにて行われた研究では、同大学の健康科学学部の学生1060人を対象とし、半年間の実験を行いました。被験者は、平均年齢19~20歳の700人の女性と360人の男性から成り、体重過多・肥満の割合が男性でそれぞれ36.1%・42.1%、女性で63.9%・57.4%でした。
調査の結果では、スマートフォンを5時間以上使用してる学生は肥満のリスクが43%高まり、通常の2倍以上、ソフトドリンクやファストフード、お菓子、間食等を摂り、運動をする時間が少ない傾向にありました。
また、26%の体重過多の学生・4.6%の肥満の学生が5時間以上スマートフォンを利用していたことも明らかになっています。
この研究結果から、肥満と心臓病の一つの主な要因が強調され、スマートフォンの利用時間と肥満が関連している事が明確になったと、研究リーダーであるMantilla-Morrón専門医は述べています。
参考文献
- Mantilla-Morrón, Mirary. (2019). Obesity associated with the hours of use of the smartphone in university students: The technological slavery of the future. American College of Cardiology.